京町屋の屋根に多く佇む鍾馗さん

京町屋の屋根に多く佇む鍾馗さん

鍾馗は中国の唐の皇帝玄宗が病に伏していたとき夢に現れ、夢の中で楊貴妃の宝物を盗もうとした小鬼を退治し、病から救ったという伝承をもつ神様です。

病気治し、魔を祓い、火除けと家内安全の神様として信仰されているのです。

長い髭を蓄え、周囲をぎょろりと睨むような怖い表情が特徴で、右手には破魔の剣、左手には八苦を抑えています。

魔除けとして鍾馗の旗、屏風や掛け軸は喜ばれ、江戸時代には多くの浮世絵が残されているのです。

お寺が多い京都では、屋根に立派な鬼瓦が置かれています。

災いを除くために置かれる鬼瓦ですが、鬼瓦によって除かれた隣家の災いが我が家に降りかからないようにと、鬼よりも強いとされる鍾馗を屋根に置くようになったといわれます。

鍾馗は古い町屋の屋根に趣ある飾り瓦として据えられ、親しみを込めて鍾馗さんと呼ばれているのです。

家に降りかかる邪気を祓う火除けの神様として、京都の清水界隈の京町屋には、様々な表情の鍾馗さんが佇んでいるのです。